3月23日の記事では
GUY FAWKES さんのコメントをもとに
「戦後ニッポン三原則」を提唱しました。
この原則、
タテマエ版(ないし左翼・リベラル版)と
ホンネ版(ないし保守版)という
2つのバージョンが存在するのがミソ。
あらためて提示しておきましょう。
\(^O^)/戦後ニッポン三原則(タテマエ版)\(^O^)/
1)日本は平和を愛する諸国民に危害を加えてはならない。
また本来は、平和を愛する諸国民に危害が及びそうな場合、
傍観せずにそれら諸国民を守らねばならないのだが
そんな不届きなことをする国が日本以外にあるわけはないので
これについては気にしなくてよい。
2)日本は平和を愛する諸国民の命令に従わなければならない。
命令に従うことによって、平和を愛する諸国民に危害が及びうる場合は例外とするが
例によって、そんな不届きな命令を下す国民がいるはずはないので
これについても気にしなくてよい。
3)日本は、以上二つの原則に反しないかぎり、みずからの身を守らねばならない。
ただし戦争を放棄し、軍事力も持たず、交戦権も否認しているので
実際には守ることなどできないのだが
そこはそれ、気にしなくてよい。
他方・・・
\(^O^)/戦後ニッポン三原則(ホンネ版)\(^O^)/
1)日本はアメリカの国益や世界戦略に危害を加えてはならない。
またアメリカの国益や世界戦略に危害が及びそうな場合は、
構造改革を積極的に行ったり、
アメリカのタイコモチに徹することで、それを守らねばならない。
憲法改正などの手段によって、安全保障面でも守れるようになるとさらによい。
2)日本はアメリカの命令に従わなければならない。
命令に従うことによって、他国民に危害が及びうる場合は
とりあえず例外ということにしておくが
これを真に受けるようなバカを指導者に選んではならない。
3)日本は、以上二つの原則に反しないかぎり、みずからの身を守らねばならない。
ただしそのような自衛は、あくまでアメリカに依存する形で行うこと。
二つの三原則からは、いろいろなことが見えてきます。
まず、たちどころに明らかになるのは
保守と左翼・リベラルの行動原理の間に
本質的な違いは存在しないこと。
タテマエ版三原則とホンネ版三原則の相違とは
要するに
平和を愛する諸国民に服従するか、
アメリカに服従するか
というものにすぎない。
戦後日本は何らかの外部の存在に服従しなければならないと
構える点はまるで同じなのです。
しかもアメリカ、
ないしアメリカ国民は
「平和を愛する諸国民」全体とイコールではないかも知れないが
「平和を愛する諸国民」の中に含まれることにも疑問の余地はない。
裏を返せば保守も左翼・リベラルも、
相手のあり方にたいして本当の意味でアンチテーゼを打ち出しているわけではない
ということになります。
実際、左翼・リベラルの絶対平和主義とは、
アメリカの言いなりになるのは
平和を愛する諸国民に危害を加えることに行き着くのでけしからん!
というものであり、
つまりはタテマエ版三原則第一条に基づいて
ホンネ版三原則第二条を否定しようとするもの。
逆に保守の日米同盟至上主義とは、
アメリカに従属、もとへ協調することこそ
平和を愛する諸国民に貢献することだ!
というものであり、
つまりはホンネ版三原則第二条の存在を
タテマエ版三原則第一条によって正当化しようとするものです。
W(^_^)W\(^O^)/ほとんど同じじゃないかい\(^O^)/W(^_^)W
・・・と、言いたいところですが
じつは重大な違いが一つある。
日米同盟至上主義の立場を取れば
少なくとも形の上では
タテマエ版三原則とホンネ版三原則とが
同時に肯定されるのにたいして、
絶対平和主義の立場のもとでは
タテマエ版三原則のみが肯定され、
ホンネ版三原則は否定されてしまうのです。
となれば、
日米同盟至上主義が絶対平和主義を抑え込むのは当然ではありませんか。
わが国において
なんだかんだ言っても、政権は自民党が担当しなければダメ
とする風潮が支配的なのも、
こう考えるとよく分かるわけですが
真の問題はこの先にある。
タテマエ版三原則もホンネ版三原則も
日本が主体性を持って自国を守ることを否定しているのです!!
だ・か・ら
右売左亡、
または『右の売国、左の亡国』というのですよ。
ちなみに未確認情報ですが
渋谷区某所にある「夜桜亭」の隣に
今度、「右売茶房」というカフェができるそうです。
超絶の苦さを誇る移民エスプレッソ、
スーパーリッチの気分にひたれるトランプ黄金紅茶、
はたまた「グルメの喚問」、
もとへ関門と名高い忖度クラブハウスサンドなど
多彩なメニューが用意されるようですよ。
ではでは♬(^_^)♬
10 comments
Daniel says:
3月 29, 2017
最近、樺太の日本領回復にとても興味があります。
江戸時代、日本人は、樺太全島、全千島、なんとカムチャツカ半島(「勘察加」と呼び習わしていたらいい)一帯まで日本領と考えていたと最近ようやく知りました。しかもそれには十分に根拠があるということも。
既に日本書紀には樺太平定の実績があり、江戸時代、当然ロシアの来訪以前より、松前藩からは度々これらの領地の統治報告が徳川将軍に上がっています。(「先占」の成立)
ポーツマス条約では、講和前に樺太全島を制圧しておきながら、北緯50度以南の樺太領しか日本に帰ってこなかったのを、アイヌの人達は切歯扼腕して悔しがったそうです。応召して日露戦争を戦ったアイヌの人達が大勢いたことを考えれば、誠に無理からぬこと。樺太アイヌの人々にしてみれば、日露戦争とは、故地の回復戦に他ならなかったのでしょう。
アイヌの人達は、被差別民というよりは、早くから和人に親しみ、我が国に帰順して北方経営に協力してくれてきた民という側面が強いことも分りました。彼らはロシアの暴虐に怒り、悲憤慷慨して松前藩や幕府、明治政府に保護を求めてきていたのです。
樺太(これはアイヌ語が起源)をわざわざロシア風に「サハリン(これは黒龍江岸の峰という満州語が起源)」と言い換えねば気が済まない昨今の風潮は、最近になって(日本外務省主導で)作られた悪意に満ちた歴史用語改竄だということもハッキリと分りました。
最近は、歴史的に樺太と関わりの深かった北海道の人たちもこの用語改竄にすっかり染まっている始末。
>タテマエ版三原則もホンネ版三原則も
>日本が主体性を持って自国を守ることを否定しているのです!!
このことは、現在の我が国の、北方に係る用語からも、明らかとなっている、と言えそうです。
ちなみに、樺太全島を日本領に回復する手段も、既に考えました。ロシアやアメリカに知れるとまずいかなと思うので、今は一応伏せておきますが、理論的にはこれでイケるはずです。
福岡ワマツ says:
3月 29, 2017
なるほど。
「戦後ニッポン三原則」によると、右傾化しようが左傾化しようが、国自体が傾く傾向は保守されちゃうわけですね。
外部への従属ゆえに。
SATOKENJI says:
3月 29, 2017
これを「戦後保守」と申します。
GUY FAWKES says:
3月 29, 2017
>これを「戦後保守」と申します。
「親米保守」やら「対米従属の似非右翼」やら、まどろっこしい解釈は不要。
読んで字の如し、直球ならぬ直急(直ぐに急進的、即ち改革したがる)でよかったわけですな。
問題を解決する最も簡単な方法は、その存在を否定することである。
ーアイザック・アシモフ
福岡ワマツ says:
3月 29, 2017
なるほど、そ~ゆ~ことですか(^^)
それはまた、ずいぶんと革新的な保守のあり様ですね(^-^)
ホワホ says:
3月 29, 2017
右売左売
右亡左亡
実質的に変わらんのでバリエーション作りまくれますな
個人的には右亡左亡の韻がとてもいいです
右売左亡よりもずっと良い
Daniel says:
3月 30, 2017
ゲノム解析で最近ますます確証的に言われていることですが、アイヌの方々は、基本的に縄文人の血統で、それにやや、南シベリアのオホーツク系の血が交じってきているとのことです。
私には道北出身の知人がいるのですが、山深い北海道の田舎の出の彼は、アイヌの人達は、沖縄の人達とそっくりで、近親種とみて間違いないと断言していました。私が訝しげに何度「本当か?」と聞いても、自信に満ちた返答は揺るぎません。
アイヌ語と万葉言葉(大和言葉)との関連性が一見薄そうなのは気にかかりますが、言語転換は同じ民族間でも起きるケースがしばしば(例えば今のハンガリー(マジャール)人は、言語は明らかにアジア系であるにもかかわらず、人種的には白人そのものです)あることから、アイヌの方か、我々和人の方かどちらかは判りませんが、どちらかが言語転換を起こして今の言語分布に至ったと考えても、不思議ではないように思います。
であれば、アイヌと和人との交流は、決して夷狄同士の交流ではなく、謂わば親戚同士の交流。そう考えると、阿弖流為と坂上田村麻呂との相克に代表される双方の交流史も、別の側面が見えてくると思うのです。
日露戦争時には、63人ものアイヌが出征し、一命を賭して我らが大日本帝国に協力してくれたそうです。往時、奉天の大会戦で、日本海海戦で日本軍が勝利する度に、その捷報にアイヌのコタンでは、凱歌が上がったのでしょうか。(のちに天皇陛下より勲章を授かったアイヌ兵士もいるのですよ。また別件ですが、白瀬中尉の南極探検に付き従って樺太犬の犬橇隊を編成し、国威を発揚せしめたアイヌ隊員が二名もいるのです)
戦後は、差別被差別の歴史ばかりにスポットが当てられ、残念な話ばかりが聞こえてきますが、協力と感謝の歴史にも、もっと焦点が当てられて然るべきと思うのです。
私がここの記事で投稿したことは、一見「右売左亡」と関係ないように見えますが、実は地下水脈で、深く深く繋がっているものと、確信します(^^♪
SATOKENJI says:
3月 30, 2017
もちろん深くつながっています。
〈日本は単一民族の国なので、とかく島国根性に陥りやすい。
だからグローバル化によって多様性を受け入れることが必要だ!〉
というのは
改革推進派の決まり文句の一つですので・・・
メイ says:
3月 30, 2017
そうですよねえ・・、大陸に住んでおられるからといって、心がそんなに広いかどうか・・。
玉田泰 says:
4月 11, 2017
日本人は、一度敗戦したことが余程衝撃だったのでしょうね。
再び負けないためには、敗戦を引きずり続けて、もう戦争しないことが一番、とでも意識下で考えているのでしょうか?