このブログの定番(?)となりつつある
東大和9条の会ポエムについて、
現代国語さんという方より
こんなふうに訂正したいというコメントがありました。
オリジナルのポエムは以下の通り。
現代国語さんバージョンは以下の通り。
想像してみよう
もしも明日
この国が侵略されて
あなたがその手で
誰かを殺すのを
あなたの父や母や兄弟や
友だちや恋人が
誰かに殺されるのを
それでもあなたは
核武装を放棄しますか
・・・この訂正が面白いのは
ポエムの基本的な論理構造をいじっているわけではないこと。
1) ○○○がないと、日本国内が戦場となる。
2)あなたが誰かを殺すことも起きるし、あなたの家族・友人・恋人が殺されることも起きる。
3)だから○○○を放棄してはいけない。
これは全く変わっていません。
上記の「○○○」に
「憲法9条」を入れたのがもとのポエムで
「核武装」を入れたのが現代国語さんバージョンです。
しかるにここからは、非常に興味深いことが分かる。
驚くなかれ、東大和9条の会も
じつは安全保障の徹底を説いているのです!
ただし彼らには、憲法9条の擁護こそ
安全保障徹底の切り札に見えるだけの話。
と、いうことは。
ひとたび憲法9条に幻滅したら最後、
東大和9条の会のみなさん(のような方々)こそ
率先して核武装を説き始めるのではないでしょうか?!
なにせ戦後日本の反国家主義は
国粋主義にたいする幻滅から生まれた可能性が高いのです。
これって戦時中、
日本は神国だから絶対に勝つ!
と叫んでいた方々が
ひとたび負けるや
民主主義バンザイ! 憲法9条バンザイ!
と叫びだした、ということですよ。
同じプロセスが反対に作動しない保証はありません。
根本の論理(○○○による安全保障の徹底)はまったく変わっていないのです。
ここで思い出されるのが
「タイタニック」の監督、ジェームズ・キャメロンさんの言葉。
あるインタビューで、彼はこんな趣旨のことを述べているんですね。
タイタニック号がもっと航行速度を落としていたら、
氷山との衝突は避けられたかも知れない。
だが、かりに速度を落としたら、乗客は船長に文句をつけただろう。
「豪華で迅速な船旅」が、ホワイトスター社(注:タイタニック号の船会社)の謳い文句だったのだ。
後知恵で「あいつが悪かった」「こいつが悪かった」と言うのは簡単だが、
じつのところ、ホワイトスター社と乗客たちは
破滅をもたらすような方針に、そろって加担していたんだよ。
おそらく、われわれも同じことをしているんじゃないだろうか。
エドマンド・バークさんなど、こんな趣旨のことまでおっしゃっています。
革命が起きるや、
それまで政権の正しさを熱心に説いていた者たちが、
同じ政権への批判を叫び出したりするのだ。
東大和9条の会が核武装を叫び出すのと、
現政権を(目下)支持している方々が、「あの政権はやはりダメだった!」と叫び出すのと、
はたしてどちらが先に起こるでしょう?
可能性としては、どちらもありえます。
ではでは♬(^_^)♬
4 comments
フリーソーメン says:
6月 14, 2015
『日本は神国だから絶対に勝つ』⇒『民主主義万歳!憲法9条万歳!』
これは目から鱗です。
なぜ世界最高民度と賞される日本人が日和見主義に走ったのでしょうか?
宜しければ詳しい解説をお願い致します。
SATOKENJI says:
6月 14, 2015
これは幾つもの要因(個人的野心や、偶然まで含む!)がからみあっているものです。
「僕たちは戦後史を知らない」の
第2章「『負けるが勝ち』のカラクリ」と
第3章「占領の舞台裏をさぐる」をどうぞ。
現代国語 says:
6月 14, 2015
コメントを取り上げていただきまして
ありがとうございます♡
田舎の日本人 says:
6月 20, 2015
広くお聞かせ下さい。
9条擁護派は、ただ単に平和ボケの人たちなのでしょうか。
それとも日本を弱い国にしたいのでしょうか。
ボケならば仕方ないのですが、
弱い国にしたいのならばそれは何が目的なのでしょうか。
どなたか教えてください。
集団的自衛権行使派(9条改憲派)は、本当に国益のために進めたいのでしょうか。
それとも他国益のために進めたいのでしょうか。
他国益のためならばそれはどうしてなのでしょうか。
教えてください。