肋間神経痛とか、狭心症とか、

心筋梗塞の話をしているわけではありません。

 

日本文化チャンネル桜が

10月17日に放送した「直言極言」で

水島社長がおっしゃった

「朝日新聞ばかりを攻撃することによって生じる胸の痛み」です。

 

目下、水島社長は

「朝日新聞を糺す国民会議」を設立、

同紙を解体・廃刊に追い込むことをめざしていますが、

そのさなかにも

みずから胸の痛みを感じているとのこと。

 

一見、矛盾しているようですが

こういうことが言える水島さんという人を

私は好きなんですね。

 

(注進保守のみなさん、( ゚д゚)ポカーン としないように!)

 

わが「コモン・センス完全版」には

1775年12月、カナダでイギリス軍と戦って死んだ

リチャード・モンゴメリー将軍という人の幽霊が

独立戦争への決起をうながす

「愛国の霊言」という文章が特別収録されています。

 

そこでもペインは、

モンゴメリー将軍にこう語らせているのです。

 

私とて、君と同じくらい人間を愛している。

正義のためとはいえ、

戦いで誰かを殺さねばならないとき、

私の目には涙があふれる。

どれだけこらえようとしてもだ。

(262ページ)

 

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つまりは水島社長の「胸の痛み」発言にも

モンゴメリー将軍に通じる男気を感じるわけですが、

なぜ涙があふれたり、

胸が痛くなったりするのか?

 

そんな発言はキレイゴトにすぎない!

と片づける方もいるかも知れない。

しかし、私はそうは思わないのです。

 

この点を考えるうえでヒントとなるコメントを

もうもうさんからいただきました。

ご紹介しましょう。

 

水島社長が最近、朝日新聞解体を声高に叫んでいるのは
単に安倍政権にたいする批判をかわす為では無いでしょうか?

安倍政権が出来る直前は、

石原慎太郎元都知事を戦後保守だと批判し、
「安倍晋三は戦後保守とは違う」と言って

安倍晋三を応援していた訳ですし
「TPP反対、移民反対、消費増税反対だけど安倍政権断固支持」
なんて言って、突っ込まれるより

「朝日新聞解体」を叫ぶ方が国民運動としても盛り上がる筈ですし。

 

朝日の虚偽報道自体は、厳しく批判されるべき事柄ですから

「単に」安倍政権にたいする批判をかわすため、とは思いませんが、

もうもうさんのコメントが、

重要な点を突いているのも否定できません。

 

目下の時点では、朝日新聞を糾弾するより

消費税率再引き上げが国民生活にもたらす悪影響とか、

拉致問題をめぐって北朝鮮に譲歩する可能性とか、

日中首脳会談の開催とひきかえに尖閣問題で妥協する可能性とかを

優先的に取り上げるべきだという議論は、十分成立するでしょう。

 

けれどもこれらのテーマは、現政権批判に直結します。

 

とかくの問題があろうと、安倍政権が存続することが

大局的には日本の利益となると構えるかぎり、

あえて朝日批判にこだわるのが正しいという判断も

立派に成立するのです。

政治運動には方便も不可欠ですからね。

 

とはいえこれは、朝日をスケープゴートにすることにひとしい。

いかに虚偽報道は批判されて当然であるとしても、です。

ならば朝日の解体・廃刊を叫びつつ

胸の痛みをおぼえるというのは

人間として誠実な反応ではないでしょうか?

 

私自身は、朝日新聞の解体・廃刊に賛成ではありませんが、

水島社長の痛みには、共感・信頼できるものがあります。

それなしには、政治はたんなる権謀術数になってしまう。

社長には痛みを抱えつつ、頑張ってほしいですね。

 

ではでは♬(^_^)♬