11月15日の記事

「朝日社長辞任に思うこと」について、

たかゆきさんから面白いコメントをいただきました。

 

記事の中では

「社会は飛行機と同じで

右の翼だけでも左の翼だけでも飛べない」

という言葉を引いて、

国の保守(=できるだけ望ましい状態を達成し、それを維持すること)のためには

左翼にも果たすべき役割があるのではないかと書きました。

 

ゆえに朝日新聞にも、

「日本の保守に貢献できる左翼」

になってほしいというのが結論でしたが、

たかゆきさんいわく。

 

飛行機には垂直尾翼も必要♪

まぜっかえすようですが、、、
安定飛行のためには不可欠かと。。。

左右の水平翼だけでは
どこに飛んでいくのか不安

で、、
社会を安定飛行させる
「垂直尾翼」って なんだろ??

 

この「垂直尾翼」とは、

ずばり「共有された歴史感覚」ではないでしょうか?

 

保守派と左翼は対立していると言われますが

同じ「対立」でも

「意見が合わない」

「まるで接点がない」は違うでしょう。

 

前者の場合、

共通した基盤が(暗黙のうちにでも)存在する可能性がある。

ならば意見が合わなくとも

バランスを取ってゆくことはできます。

 

このようなバランスが成立することは

社会を望ましい状態に保つうえで有意義ではないでしょうか?

 

そしてイデオロギーの左右を超えた基盤となりうるものは

戦後日本、さらには近代日本は

どのような経緯によって、現在の状態に至ったか

という点をめぐる認識だと思うのです。

 

「朝日社長辞任に思うこと」では

戦後日本において

物事がいろいろな点でねじれていることに触れましたが、

これにしても

歴史感覚の衰退というか、

「過去を棚にあげて、うまく立ち回ろうとした結果」

という側面がうかがわれる。

 

歴史感覚の共有がなされていれば、

保守派と左翼は、立場の違いにもかかわらず、

いや、立場が違っているがゆえにこそ

そろって日本の保守に貢献できる気がします。

 

1960年、安保条約の改定で国内が大騒ぎになっているとき

改定賛成のはずの自民党の某国会議員が

反対運動の指導者にたいして

「もっと激しいデモをやってくれ。

そのほうがわれわれは、今後アメリカにたいして強腰に出られる」

と持ちかけていたそうですが、

これは関連して、じつに意味深長でしょう。

 

賛成派と反対派の双方が

じつは日本の役に立っていたということですので。

 

ではでは♬(^_^)♬