聞くところによれば
日本文化チャンネル桜の水島社長について
このブログで取り上げるたび、
チャンネル桜にご注進のメールが複数送られるそうです。
私は以前、
「保守とはチクリと見つけたり」という記事をアップしたことがありますが
(「政治・社会」「言葉と呼吸」カテゴリー、9月25日)
このタイトルの正しさを、
身をもって日々、証明して下さる方々がいるわけですな。
中には私が
水島社長を執拗に欠席裁判している!
などと思い込んでいる方も。
最近の言動には賛同しがたいし、
弱い点や、脆い点もあるものの
今なお、いい男だと思っていると書いたはずですがね。
まあ人間、感情的になったり意固地になったりすると、
1)自分に都合の悪いことは何も目に入らなくなり
同時に
2)自分の意見に賛成しないヤツは、愚かであるか「悪」であるかのどちらかだと信じ込む
傾向を見せ始めます。
よって、致し方ないといえば致し方ないのですが、
そういう反応を示す人は、
ある点に気づいていない。
水島社長と私の立場は、
「戦後体制の解体」をめぐる賛否を例外とすれば
あんがい、通じ合うところが多いのです。
(注:安倍政権をめぐる評価も、
「戦後体制の解体」への評価と密接に結びついているので
これに含まれるものとします)
感情的になったり、意固地になりやすいタイプの人は
物事の共通点より相違点にばかりこだわる傾向が強いので
ここが見えなくなるだけの話。
その意味で、チャンネル桜に送られている(らしい)ご注進メールも、
スタッフの苦笑とともに削除されているのが関の山でしょうね。
当たり前じゃないですか。
チクリですよ、チクリ。
ついでに桜には、この手のメールなど
私に関するもの以外にも、日々、山のように来ていること確実。
だとしても、いつも削除の手間をかけさせていては
桜のスタッフに申し訳ありません。
今日はひとつ、水島社長にたいして
欠席裁判ならぬ欠席応援をしようじゃないですか!
というのも水島社長、10月17日の「直言極言」で
朝日新聞批判について
ある種、自制をうながす発言をしたのです。
タイトルは「戦後マスメディアよ、ブーメランに気を付けよ!」。
紹介文いわく、
吉田証言と吉田調書の報道問題で、各方面から集中砲火を浴びている朝日新聞。
それ自体は自業自得と思うのだが、
よくよく考えてみれば、現在威勢良く朝日新聞を攻撃しているマスメディアの大半は
実は朝日新聞と「同じ穴の狢(むじな)」に過ぎず、
自己批判無き変節は醜悪ですらある。
私なりに論旨を要約しておきましょう。
1)朝日の虚偽報道は、むろん厳しく批判されてしかるべきだ。
2)しかし、朝日を批判している他のマスメディアも、戦後体制支持という点では同じではないか。朝日がこの体制を左側から支持したとすれば、彼らは中道、あるいは右側から支持したにすぎない。
3)ゆえにマスメディアの朝日批判は、「朝日を切り捨てて戦後体制を維持する」ニュアンスを帯びており、一種の「トカゲの尻尾切り」である。
それどころか社長、ここまで言ったのです。
「(朝日ばかりを批判して)胸の痛みを感じないのか?!」
水島社長ご本人は、朝日の解体や廃刊を主張しつつも、
当の痛みを感じるとか。
こういうことを言ってくれるのが、社長のいいところです。
ついでにお気づきとは思いますが、
この主張、私のメルマガ「踊る天下国家」の1回目
「朝日に塩を送る保守派」
と、そうかけ離れたものではない。
私の言う「塩を送る」も、
要は「ブーメランの種子を蒔きまくっている」ということですからね。
唯一の大きな違いは、
水島社長が「戦後体制を全否定する者はブーメランの範囲外」と
(暗黙のうちに)想定しているのにたいし、
私は「戦後体制を全否定する者もブーメランの範囲内」と
考えていることです。
だいたい戦後体制を全否定したがる者は、まだまだ少数派。
マスメディアによる朝日批判が「トカゲの尻尾切り」なら、
彼らによる朝日(ないし戦後体制)批判は
「尻尾のトカゲ切り」になってしまう危険をはらんでいるのではないでしょうか?
トカゲが尻尾を切れるのは、
トカゲ本体のほうが尻尾より大きいから。
尻尾がトカゲ本体を切る、
これは無理な気がするんですが・・・
どちらが正しいか、
それは今後の事態の推移が明らかにしてくれるでしょう。
とはいえ水島社長の一本気なところが健在なのを見て
喜ばしく思った次第です。
注進派のみなさん、チャンネル桜にメールをどうぞ!
これがホントの「注進蔵」・・・なんちゃって。
(注:「忠臣蔵」の題名は、忠臣が集結していることを意味するという説が有力です)
ではでは♬(^_^)♬
9 comments
涙拭けよ says:
10月 21, 2014
注進保守A「今夜は社長の話題か!今夜も注進するぜ!…ってアレ?」
注進保守B「社長を…応援…だと…」
注進保守C「( ゚д゚)ポカーン」
SATOKENJI says:
10月 21, 2014
「人はとかく、物事が望ましくなることより、
物事が予想通りであることを求める」
──ガーフィールド
・・・って、私が社長を評価するのは望ましくないのかな?
もー says:
11月 2, 2014
ガーフィールドの言葉を見て、東谷さんと水島さんと関岡さんが出演していたTPPについての討論を思い出しました。
改めて視聴して、人間って興味深いなあと思いました。
KATO says:
10月 21, 2014
ははは~。欠席応援って何ですか!?
わざわざ造語をするところに、注進人物達へのおちょくり・・・・じゃなくて愛を感じさせてイイ~。
昨日「ゴジラよアメリカを守りたまえ」を読みました。ゴジラの外注って言葉を想起しました。
SATOKENJI says:
10月 21, 2014
「ご注進、ご注進!
大変です、ダンスの野郎が社長を褒めています!!
批判していないんですよ!
いい男だとすら言っています!
もう頭が混乱して、何が何だか分かりません!
日本の保守の危機です、早く手を打たないと!!」
・・・こんなメールが送られたら面白いでしょうね。
!Q! says:
10月 21, 2014
言論の自由が保証され各人が異なる意見を述べても尊重される時代でありますが、
個人個人が意見を持っているわけで無いという事が分かります。
自分の意見が持てなかったり自信が無かったり、という人は多いのでは無いでしょうか?
ちなみに私はひねくれ者の中年(不惑)ですから・・・・
更生 says:
10月 21, 2014
この記事を見た注進保守が反省して普通の保守になってくれることを期待します。
人はいつだってやり直せるはずです。
悪魔「注進しちゃえよ。広義の批判性があると解釈できるじゃんか。」
天使「だめだよ!注進なんて無意味だよ!」
どちらが勝つかは、あなた次第
もうもう says:
10月 21, 2014
水島社長が最近、朝日新聞解体を声高に叫んでいるのは
単に安倍政権にたいする批判をかわす為では無いでしょうか?
安倍政権が出来る直前は、石原慎太郎元都知事を戦後保守だと批判し、
「安倍晋三は戦後保守とは違う」と言って安倍晋三を応援していた訳ですし
「TPP反対、移民反対、消費増税反対だけど安倍政権断固支持」
なんて言って、突っ込まれるより「朝日新聞解体」を叫ぶ
方が国民運動としても盛り上がる筈ですし。
ダークシード says:
10月 21, 2014
水島さんは「糺す」と「解体」を同じ意味で扱っているが全然違う。
糺すとは「物事の理非を明らかにする。罪過の有無を追及する」という意味。
つまり罪が在るか無いかを見極めるということ。
それに対して解体とは「組み立ててあるものを分解すること」という意味。
糺してみたら罪が在ったので解体するというなら分かる。
しかし、まだ糺している途中なのに解体を決定事項としているのは矛盾している。