国連安保理は11日、

北朝鮮のミサイル発射や核実験を受けて

制裁強化決議を全会一致で採択しました。

 

主な内容は

北朝鮮への原油輸出量を今の水準にとどめる

北朝鮮への石油精製品の輸出を年200万バレルまでに制限する

北朝鮮からの繊維輸出の禁止

など。

 

北朝鮮の貨物船の運営会社が公海上の検査に同意しない場合は、

当該船舶の資産を凍結する権限

各国に付与するそうです。

ブルームバーグの記事はこちら。

ハフィントンポストの記事はこちら。

 

これによって同国の輸出は

90%減少する見通しとも言われますが、

アメリカが主張していた石油の禁輸

金正恩の資産凍結は実現しませんでした。

 

ちなみに北朝鮮外務省は採択前、

アメリカの主張が通ることがあれば

「米国が考えもしない強力な行動措置を連続的に講じる」

「必ず米国に相応の代価を支払わせる」

「われわれが講じる次の措置は、米国を史上類例のない困惑に陥らせるだろう」

などという声明を発表。

関連記事はこちら。

 

中国やロシアが拒否権を持っている以上、

アメリカも譲歩せざるをえまいと踏んだのでしょうが

金正恩がトランプから一本取った形になりました。

 

のみならず北朝鮮は12日、

採択された制裁決議も「拒否する」と表明。

アメリカはまもなく

「最大の苦痛」に直面するとぶち上げたとか。

関連記事はこちら。

 

核は開発した者勝ちってか?

 

炎よ、われと共に歩め!!

 

まるっきりキラー・ボブ状態ではありませんか。

やっぱり炎上かなあ・・・

 

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ちなみに。

在韓米軍で対北朝鮮軍事演習のシナリオ策定にも携わった

チェタン・ペダッダという退役陸軍大尉が

米朝軍事衝突のシナリオを

「フォーリン・ポリシー」に発表したとか。

 

いわく。

 

・北朝鮮は最初の数時間で、南北非武装地帯周辺や在韓米軍基地、

および日本の海空防衛施設にミサイルで集中攻撃をかける。

 

・これらのミサイルには、化学兵器や生物兵器が搭載される恐れが強い。

 

・同時に米韓の銀行や送電施設へのサイバー攻撃も行われる。

(ペダッダさんは書いていないようですが、たぶん日本にたいしてもやるでしょう)

 

・米軍により、北朝鮮の陸海空軍は数時間で実質的に壊滅させられる。

ただし潜水艦や地下トンネルを使って特殊部隊が韓国に侵入、

韓国に潜伏していた工作員とともにゲリラ戦を展開する。

 

で、どうなるか?

 

・開戦から数時間でソウルの大半は壊滅状態。

この時点で数万人の犠牲者が出る。

 

・北朝鮮の崩壊によって衝突が終わるころには、犠牲者は数十万人に達する。

韓国内でも数百万の避難民が出る。

 

・中国、日本、アメリカは大量の難民受け入れを強いられる。

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ペダッダさん、朝鮮半島の復興には数十年かかると見ているようですが

ヤバいのはこのすべてが

北朝鮮が核を使わないことを前提にしている点。

かりに核ミサイルを撃ったりした場合は、さらに桁違いの被害が発生するとか。

 

しかるにわが国は、あいもかわらず

「強固な日米同盟のもと、国民の生命財産を守るために万全を期す」

つまり

主体的な対策は講じず、アメリカ頼みに徹する

ことに終始する模様。

 

でなければ

「圧力ではなく対話によって北朝鮮の方針転換をうながす」

つまり

現実的な対策は講じず、神頼みに徹する

ことに終始するようです。

 

だ・か・ら、

『右の売国、左の亡国』と言うのですよ!

 

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教訓とはこうである──

メチャクチャな政治は大惨事を引き起こす。

とりわけ傲慢で近視眼的、

ついでに了見の狭い「英知」というやつに気をつけろ。

 

エドマンド・バークの言葉でした。

 

(↓)本書の終章、「秩序なくして繁栄なし」の節をご覧下さい。

フランス革命の省察

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わが国は迫り来る大惨事を逃れることができるか?

与野党、

ないし左右双方の「英知」を見るにつけ

あまり期待しないほうがいいかも知れませんよ・・・

 

ではでは♬(^_^)♬