日本の古いことわざに、こんなのがあるのを知っているか?
いいか、よく聞きやがれ。
「二十年のキャリアを持つ職人といってもさまざまだ。
二十年ぶんの経験を積み重ねた者もいれば、
一年ぶんの経験を二十回、繰り返しただけの者もいる。
後者のようになってはいかんぞ」。
ハーラン・エリスンの傑作中編
「縞瑪瑙のメフィスト」には
こんな台詞が登場します。
つまり時間(ないし経験)は
どんどん積み上げてゆくこともできるが
たんなる繰り返しに陥ることもある
という話。
後者のことは
「堂々めぐり」もしくは
「賽(さい)の河原」と申します。
そして戦後日本では
時間が後者のような流れ方をしているのではないか?
というのが、
『震災ゴジラ!』や
『僕たちは戦後史を知らない』の大きなテーマ。
おなじみ、この本と、
この本ですよ。
これって結局、
自分に嘘のない生き方をしているかどうか
で決まると思うんですね。
嘘がなければ、
時間は積み上がっていって、
より高いレベルへと到達できる。
しかし自分をいつわっていると、
時間は堂々めぐりを繰り返すばかりで
いつまでたっても進歩がない。
例の言葉
「ピュアな人は年を取らない」とも
通底する発想だと思いませんか。
いいかえれば戦後日本は、
どこか自分をいつわっているのではないだろうか。
・・・ちなみに、
Sayaさんのフェイスブックを見ていますと、
誕生日の7月7日に
塩入俊哉さんが
素晴らしいコメントを寄せています。
塩入さんと言えば、
彼女のバンドでキーボードを担当し、
コンサートの音楽監督的な役割も果たしている人。
いわく、
これからも気合いを入れて頑張ってね。
積み上げた時間だけが、夢を実現させる力になるんだから。
記憶で書いているので
細部の表現が異なっているかも知れませんが(塩入さん、お許しを)、
いい言葉だなあと敬服した次第です。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
半ライス大盛り says:
8月 11, 2014
同じ一年を20回繰り返す・・・
確かにドキリと致しました。
アニメにも似た題材多いですね。
・シュタインズ・ゲート
・魔法少女まどか・マギカ
・ひぐらしのなく頃に
・時をかける少女(アニメ版)
・涼宮ハルヒの憂鬱(憂鬱のエンドレスエイト)
・うる星やつら2(ビューティフルドリーマー)
・ゼーガペイン
などなど、殆ど傑作ばかりですね。
ここの所、ループ物と言って、アニメで、はやりのジャンルなのですが
時代を反映したものなのでしょうか???
ループものに『サザエさん』を入れるべきか少し悩みました。