安保法案が衆議院を通過したと思ったら、

今度は2020年東京オリンピックのメイン会場となる予定の

新国立競技場について

ゼロベースでの計画見直し、

つまりは白紙化が決まりました。

 

今年の10月1日から起工されるはずだったのに

よくまあ、ストップをかけたものです。

とはいえこれから計画を全面的に練り直して

はたして2020年オリンピックに間に合うのでしょうか?

 

ご存じのとおり、

白紙化の原因となったのは

2520億円の建設費。

 

より正確には

1300億の見積もりでスタートしたにもかかわらず

予算がズルズルと膨らんでいったこと、と言うべきでしょう。

 

ツイッターにはこんなコラージュ画像まで出ましたからね。

 

だからというわけでもないでしょうが、

官邸では先週いらい、

新国立競技場は安保より大変な案件になる

との懸念が強まっていたらしい。

 

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他方、舛添都知事は計画白紙化について

「主張の整合性よりも内閣支持率(の回復)が優先か」と批判。

「今の体制のままでは、また失敗する」

「文科相・JSC(日本スポーツ振興センター)体制では駄目である。

有識者会議も、政府決定を追認させるだけの隠れ蓑(みの)で、存在価値はない」

とまで述べています。

 

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何やら、派手な内ゲバが始まりそうな気配ですね。

ついでにまた始まりそうなのが公共事業批判。

畏友・藤井聡さんが苦労されるかも知れません。

 

ただし、気がつかないうちに予算がズルズル膨らんでしまうのは

公共事業の専売特許ではない。

というか、純粋に商業主義的なはずのハリウッドでも

しばしば見られることなのです。

 

最も有名な例はこれでしょう。

1963年の20世紀フォックス映画「クレオパトラ」。

 

エリザベス・テイラーを主演に据えた超大作ですが

撮影場所がハリウッドのフォックススタジオ、

ロンドンのパインウッドスタジオ、

さらにはローマと二転三転します。

 

そのせいでテイラー以外のキャストは、当初の予定からすべて交代。

脚本家もコロコロ代わり、

ついには監督までルーベン・マムーリアスからジョセフ・マンキーウィッツに変更となります。

 

さらにテイラーが肺炎で倒れたうえ、

共演のリチャード・バートンと不倫までしでかす始末。

なんというか、泥沼です。

 

で、最初300万ドルで組まれていた予算はどうなったか?

 

なんと3100万ドルを超えるのです!

それどころか、資料によっては4400万ドルとなっている!!

 

予定の10倍から15倍近く、かかってしまったのですぞ。

これではいくらヒットしても焼け石に水。

「サウンド・オブ・ミュージック」が1965年に大ヒットするまで

20世紀フォックスは経営危機に瀕したそうです。

 

ハリウッドはこの他にも

「地獄の黙示録」

「天国の門」

「ラスト・アクション・ヒーロー」

「バロン」などなど、

予算がとんでもなく膨れあがった大作が多々存在します。

 

 無駄遣いに官民の区別なし!

・・・と、いうところではないでしょうか。

ではでは♬(^_^)♬