「我が国最高の保守評論家」(達増拓也岩手県知事)
「佐藤健志がここに現にいるということが、日本の未来にたいする楽観論の根拠となる」(西部邁先生)
などなど、
過分な賛辞もいただく今日この頃ではありますが。
今度は久しぶりに
文化放送「おはよう寺ちゃん 活動中」に出ることになりました!
みなさんご存じ、
「寺ちゃん」こと寺島尚正さんです。
放送は来週の火曜、
2月24日の6:00〜7:00。
どんなトークになるか、ご期待下さい。
ところで「新日本経済新聞」では、
先週と今週、
演劇をモチーフに経済を論じています。
先週が「演劇の『足し算プロデュース』」。
今週が「<演劇的経済論>スター主義と新自由主義」。
青木泰樹先生が2月7日、
「足し算エコノミスト」という記事を書かれたことに触発されたものです。
しかるに考えれば考えるほど、
芝居のプロデュースをめぐる問題と、
今の日本経済に見られる問題は
みごとに重なっているんですね。
われながら、びっくりしました。
「芝居がむしばまれたら、国民もむしばまれる」とは、
20世紀前半のフランスを代表する劇作家にして
外交官でもあったジャン・ジロドゥの名言ですが、
ここには看過しがたい真実があるのですよ。
ジロドゥの「パリ即興劇」より、この台詞をどうぞ。
(注:即興劇とは、芝居の形式を取って展開される演劇論のことです)
国民は強力な非現実生活を持たなければ
偉大な現実生活を持つことができない、
ということを
国家が理解しようとするか否かが問題だ。
国民の力は想像力である。(中略)
エッフェル塔を照らすのは良い。
しかし脳に光を与えるほうが良いとは思わないか?
(寺川博訳。表記を一部変更)
「強力な非現実生活」とは
つまり「豊かな想像世界」のことでしょう。
それなしには「偉大な現実生活」がありえないというのは
例によって「愛国のパラドックス」ですね。
というわけで、これも。
この本が存在することも、
日本の未来にたいする楽観論の根拠となるかも知れませんよ。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
やまねろん says:
2月 19, 2015
新日本経済新聞の記事も合わせて拝読しましたが、前回と今回の記事で
「なぜ人気取りばかりに執着し、質は置き去りなのか? なぜ両方を追求しないのか?」(映画やドラマとかも)
という幼い頃の疑問が解けました。主として近視眼的なソロバン弾きだったわけですか。
初めてコメントを投稿したくなるほど爽快であると同時に、げんなりもしました。
仕掛ける側はさることながら、やはり受け手側にも問題がありますよね、こういった事は。
>「国民は強力な非現実生活を持たなければ、偉大な現実生活を持つことができない(後略)」
この文を読んだ瞬間、「嘘」と「真実」との関係性に似ているなと思いました。
「嘘」のみでは社会が成り立ちませんが、「真実」だけでもそれは同様でしょう。
人間関係は破綻しそうですし、面白みもなければ、窮屈過ぎて居心地も悪そうです。
「抑うつ傾向の人間は、しばしば自己認知が驚くほど正確」といった趣旨を
ロバート・フェルドマンが『なぜ人は10分間に3回嘘をつくのか』にて著述しておりますように
夢もなければ、彩り豊かな人生にはなりません。
そして「嘘」は適切な用法・用量が大切なように、「非現実生活」も過ぎたれば及ばざるが如しになりそうですね。