4月2日の「政治的なキッチュ」に続き、

三橋貴明さんが4月3日のブログでも

『戦後脱却で、日本は「右傾化」して属国化する』

取り上げて下さっています。

 

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今回の記事タイトルは「安倍政権の外国移民受入政策に反対する」。

 

三橋さんが鋭いのは

キッチュの概念が現代日本のさまざまな問題に適用できることを見抜かれて

どんどん応用して下さっていることです。

みなさんも、ぜひご覧ください。

 

・・・さて。

 

昨日の記事

「欧米の経済学者は、なぜ本当のことが言えるのか?」について

ホワホさんより、以下のコメントがありました。

 

日本の経済学者でも、

菊地英博先生や宍戸駿太郎先生に青木泰樹先生のように

召致されて意見を述べる機会がそれなり以上に有った例もあるので

今回の投稿に関しては「?」という感じもします

この場合の「聞き入れられる」と言うのはどういう場合を指した物でしょうか?

 

ここで言う「招致されて」とは

国会、もしくは政府の委員会に呼ばれることを意味しているのだと思いますが、

それを前提にお答えしましょう。

キーワードは「聞き入れられる」です。

 

政府や議会が「学者や有識者を呼んで意見を聞く」際には、

じつは2つの異なるパターンがあるのですよ。

すなわち・・・

1)当該の意見を、政策に反映させる(ないし政策のハク付けとして用いる)つもりで呼ぶ。

2)当該の意見を、政策に反映させるつもりは最初からなく、たんに「さまざまな立場の専門家から意見を聞いた」というアリバイを作るためだけに呼ぶ。

 

前者であれば、呼んだ側も話を真剣に聞きますが

後者であれば、じつはテキトーに聞き流しているわけです。

つまりは無視の一形態。

 

異なる意見を無視しているわけではないというポーズを取りつつ

本当は無視している点で

これを「政治的に正しい無視の仕方」と規定することもできるでしょう。

 

ゆえに

菊池先生、宍戸先生、それに青木先生といった方々が

招致されて意見を述べる機会があったことは

日本人の経済学者からは、もっぱら新自由主義的な嘘を聞きたがり、それに応じない学者は無視する

という原則が存在する(としか思えない)ことと矛盾しません。

 

関連してご紹介したいのが、

平松禎史さんのブログ「(今度こそ)海外経済学者の提言・その1」。

スティグリッツやクルーグマンの招致と関連して、

平松さん、こう述べています。

 

安倍政権の政策に(内政干渉にならないよう配慮しながらも)批判的な

スティグリッツ氏、クルーグマン氏と共通する、

宍戸駿太郎氏、青木泰樹氏、三橋貴明氏、藤井聡氏、島倉原氏などが、

繰り返し警鐘を鳴らし、前向きな提言を繰り返してきたにも関わらず、

なぜに外国人に意見を聞くのか?

あいかわらず外圧がないと方針を変えられないんでしょうか・・・。

 

私流に言い直せば

日本の経済学者や有識者が現政権の経済政策を批判したときは

モロに無視するか、「政治的に正しい無視」を決め込んできたくせ

どうにもゴマカシきれなくなってきたら

外国人に(ほとんど)同じ意見を言ってもらって傾聴するとはどういうことか?!

となります。

 

今までゴマカシをやってきたこと自体をごまかしつつ方向転換するには

ガイジン様の権威が必要になるのですよ。

自国の学者には、ゴマカシを正当化する嘘を求めてきたのですから。

 

経済学者はなぜ嘘をつくのか?

嘘に需要があるからだ! !

 

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(↑)青木先生は触れておりませんが、経済学者がつく嘘に関しても、

需要量と供給量のマクロ的均衡が見られるという説が有力です【要出典】。

 

・・・ちなみに。

私の関知するかぎり、

政府や議会関係者が

話を真剣に聞くつもりで学者や有識者を呼んだのか、

あるいはテキトーに聞き流すつもりで呼んだのかを見分ける

簡単な方法があります。

 

話が終わったあと、

呼んだ側が「貴重なご意見をありがとうございました」と言ったら、

まず間違いなく後者。

 

このフレーズの本当の意味は

聞きたくもない話につきあったんだから、さっさと帰れ

ということです。

 

ならば、前者の場合はどんなフレーズが出てくるのか?

折り入って(=内輪の席で)さらに詳しい話を聞かせていただきたい。

これです。

 

そして、最初から内輪の席で話を聞いたときはこれ。

ここでの話は、ぜひオフレコで。

 

なぜオフレコにしたがるのか?

お分かりですね。

当の見解を、さも自分(たち)で思いついたかのごとく見せかけるためであります。

ではでは♬(^_^)♬