きれいなお姉さんは好き?

表4美女

じつはこれが、『平和主義は貧困への道』裏カバー(部分)です。

裏カバーだけの画像がまだないので、

とりあえずカバー全体(つまり表、背、裏)の画像から

スクリーンショットで抜粋しました。

サイズが小さいのはそのためです。

 

政治・社会を論じた本で

表カバーも裏カバーも美女が登場するのは

たぶん、これが初めてでしょう。

なんせ表はこうですからね。

COVER+OBI

しかも、お読みいただければ分かりますが

どちらの美女も、内容と深く関連しているのですよ。

さあ、もう読むしかないだろう!!

 

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ついでにメディア出演情報を。

本日は「FRONT JAPAN 桜」をやります。

 

共演はおなじみ sayaさん

10月のトークライブでも、また司会をやってくれます。

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チラシ画像

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それから16日は

TOKYO MX「激論! サンデーCROSS」

に出演予定。

これまたおなじみの、ある人物と一緒ですよ。

 

さて。

 

北方領土問題が

ロシアの都合に合わせて着実に進展している、

つまり日本の立場がズルズルと悪くなっていることは

8月21日の記事

「北方領土問題は着実に進展しています。ただしロシアの都合に合わせて」でも取り上げました。

 

実際、北方領土の光回線ケーブル敷設を中国企業が請け負ったり、

ロシア軍の極東大演習に中国軍が参加したりと、

向こうは中国と手を組んで

日本を蚊帳の外扱いしている感が濃厚。

 

ついでに北方領土を取り戻すどころか

今や北海道までが衰退のはて、

中国資本の進出を許しかねないリスクを抱えていることも

9月9日の記事「JR北海道と『風と共に去りぬ』、および『平貧』見本公開!」で触れたとおり。

 

しかるに中ロは連携を深めているようですから

これはロシアが北海道への影響力を間接的に強めることを意味します。

 

・・・北方領土を取り返すどころではないんじゃないか?

 

しかし、そこはそれ。

われらの安倍総理はめげません。

 

9月11日〜13日にウラジオストクで開催された

東方経済フォーラムに参加、

12日の全体会合ではこんなスピーチをしました。

 

日本にとって、21世紀におけるこの地域の平和と繁栄の礎を築くに当たり、

日露関係は無限の可能性を秘めています。

日露の間には、戦後70年以上の長きにわたり、平和条約が締結されていません。

これは異常な状態であるとする思いにおいて

私とプーチン大統領は一致しています。

 

ロシアと日本は、今、ロシアの人々に向かって、

ひいては世界に対して、確かな証拠を示しつつあります。

ロシアと日本が力を合わせる時、

ロシアの人々は健康になるのだというエビデンスです。

ロシアの都市は快適になります。

ロシアの中小企業はぐっと効率を良くします。

ロシアの地下資源は、日本との協力によってなお一層効率よく世界市場に届きます。

 

日本とロシアには、他の二国間に滅多にない可能性があるというのに、

その十二分な開花を阻む障害が依然として残存しています。

それこそは皆さん、繰り返します、

両国がいまだに平和条約締結に至っていないという事実にほかなりません。

 

 プーチン大統領、もう一度ここで、たくさんの聴衆を証人として、

私たちの意思を確かめ合おうではありませんか。

今やらないで、いつやるのか、

我々がやらないで、他の誰がやるのか、

と問いながら、歩んでいきましょう。

 

平和条約締結に向かう私たちの歩みを

どうか御支援を皆さん、頂きたいと思います。

力強い拍手を、聴衆の皆さんに求めたいと思います。 

(首相官邸ホームページより)

全文をご覧になりたい方はこちら。

 

こう言っては申し訳ないのですが

話者が聴衆に拍手を求めずにはいられないスピーチは

出来がよろしくないと相場が決まっています。

出来の良いスピーチなら

放っておいても拍手が起こるからです。

 

だとしても、総理は頑張った。

平和条約の締結について、プーチンにタンカを切ったのです。

 

もう一度ここで、たくさんの聴衆を証人として、

私たちの意思を確かめ合おうではありませんか。

今やらないで、いつやるのか、

我々がやらないで、他の誰がやるのか、

と問いながら、歩んでいきましょう。

 

さすがは外交の安倍!

・・・と言いたいところですが、ちょっと待て!!

 

このスピーチには

北方領土問題の解決(要するに返還)が、平和条約締結の条件である

という基本中の基本が

ほぼ完璧に抜け落ちているのです。

 

2016年12月、

プーチンを長門に迎えたときに

北方四島における共同経済活動のための制度整備をめぐる協議開始や

元島民の自由な墓参の実現などを話し合った

とか

平和条約締結が容易でないことは互いに知り尽くしている

などのくだりはありますが

1)北方領土問題の解決とは、つまり日本への返還である。

2)この解決抜きに、平和条約締結はありえない。

というスタンスは見られない。

 

それどころか!

 

総理のスピーチからは

日本とロシアの国益は一致しない

という当然の認識すら、読み取ることができません。

 

なにせ日本とロシアの間に永続的な安定が生まれたときの光景について

こう語っているのです。

 

北極海からベーリング海、北太平洋、日本海は、

平和と繁栄の海の幹線道路になることだろう。

対立の原因をなした島々は物流の拠点として明るい可能性を見いだし、

日露協力の象徴へと転化するだろうし、

日本海も恐らく物流のハイウェイとして一変しているだろう。

 

グローバリズム丸出しとしか言いようがないではありませんか!!

しかるにグローバリズムにおいては

国境や国籍にこだわるのはよろしくなかったはず。

これで領土にこだわれるはずがないのです。

 

領土返還も宇宙のジョーク、あっソレ!

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のみならず、以下の箇所にご注目。

 

ロシアと日本が力を合わせる時、

ロシアの人々は健康になるのだというエビデンスです。

ロシアの都市は快適になります。

ロシアの中小企業はぐっと効率を良くします。

ロシアの地下資源は、日本との協力によってなお一層効率よく世界市場に届きます。

 

おいおいおい。

ぜんぶロシアばかりじゃないか。

日本にとっていいことはないのか?!

 

「これはいかなるクライテリオンによるものか・・・」(※)個人の感想です。

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以上を要約すると、

総理のスピーチが与える印象は以下の通り。

 

1)グローバリズムの発想のもと、とにかく平和条約を早く締結したい。

2)グローバリズムの立場を取る以上、領土問題にはこだわらない。

3)そして日露協力のメリットは、もっぱらロシア側が享受するということで良い。

 

さあ、プーチンはどう応じたか?

 

・・・ご存じですね。

ならば、年末までに前提条件なしで平和条約を結ぼうではないか

と返したのです。

関連記事はこちら。

 

いわく。

平和条約に基づき、友人としてすべての係争中の問題に関する議論を続ける。

このことが70年間乗り越えることができなかった

すべての問題の解決を容易にするように思える。

関連記事はこちら。

 

「思いつきだが、冗談ではない」そうです。

 

すべての問題の解決を容易にする?

そりゃ、そうでしょうよ。

前提条件なしで平和条約を結んでしまえば、領土問題なんて永遠に棚上げできるんですから。

 

要するにプーチン、

総理を完全にコケにしているのです。

とはいえ、総理のスピーチ内容を考えれば

これも自己責任というか

致し方ないと評さねばなりません。

 

なにせ総理は

領土問題を切り出すどころか、

日本とロシアは国益が一致しないことすら述べず

グローバリズム的なキレイゴトばかり並べたあげく、

私たちの意思を確かめ合おうではありませんか。

今やらないで、いつやるのか、

我々がやらないで、他の誰がやるのか

などと迫ったのですぞ。

 

まともな国益意識を持った指導者なら、

プーチンならずとも

おう、そうか!

そんなに平和条約を結びたいのか!

領土問題抜きなら、すぐに結んでやるぜ!!

と応じたくなって当然ではありませんか。

 

「落ちるかどうかじゃない、どこまで落ちるかなんだ」(※)個人の感想です。

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しかも見過ごせないのは

公衆の面前で、

ついでに習近平のいる前でここまでコケにされながら

総理が何ら切り返そうとしなかったこと。

 

共産党の志位和夫委員長いわく。

(無条件の平和条約締結は)領土要求を放棄し、国を切り売りすることになる。

それを目の前で言われて反論も異論も言わないのは外交的大失態、国辱外交だ。

こんな内閣に外交をやる資格はない。

関連記事はこちら。

 

この件に関するかぎり、

自民党より共産党のほうが正しい愛国心を持っていると言わねばなりません。

 

・・・さすがに総理も13日、

帰国したあとになって

日本政府としては北方四島の帰属を解決して平和条約を締結する基本に変わりはない

と述べました。

関連記事はこちら。

 

だとしても、こういうのはやはり、その場ですぐにバシッと決める必要がある。

東方経済フォーラムで、総理はプーチンに完全に一本取られたのです。

 

平和主義は貧困への道だが

平和条約は国辱への道という

いつもながら、

いや、いつも以上にクールなお話でした。

 

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ではでは♬(^_^)♬

 (おまけ)

収録終了後のツーショットをどうぞ。

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