『平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路』

カバー画像が解禁となりました!!

 

さっそく、ご紹介しましょう。

担当編集者によれば、これが初出とのことです。

 

COVER+OBI

 

政治・社会を論じた本で、カバーがこう来るんだぜっ!!

 

昨日の記事

「最新トークライブ開催決定、ついでに総理もトランプにタンカを切るべし」

のコメント欄では

戦後日本を女性に見立てたらどうなるか

という話題が盛り上がっています。

 

アメリカを旦那と慕う現地妻

に始まり、

ヘタレ男が夢見た〈強いオンナ〉

おとなしい妾の皮をかぶった悪妻(ただし夫に謀殺される運命)

など、

いろいろ出ておりますが、

タイトスカート姿で決めているこの女はどれに該当するか。

 

そもそも彼女は、

平和主義は貧困への道だと思っているのか?

それとも

平和主義の価値を本気で信じているのか?

 

帯のスローガン

だけど、日本は大丈夫!

にしても、

しっかり踏みしめているのか、

それとも踏みつけにしているのか?

 

いやそれ以前に、

この女、ひょっとして水の上を歩いているのか?

 

だいたい、

「貧困への道」に「末路」ときて

なぜ大丈夫ということになるのだ!!

 

・・・これらの問いにたいして

何かひとつの「正解」があるというふうには考えてほしくないんですね。

本を読んでいただいたうえで

みなさんが「こういうことではないのか?」とたどりついた答えが

それぞれ正解だと思うからです。

 

ちなみに帯の右下には

(ウラへ)

とありますが、

このフレーズ、本当に裏側に続くようになっています。

 

そこではある人物

素晴らしくクールなコメントをしていますので

どうぞお楽しみに。

 

しかも!!

表カバー同様、

裏カバーにも美女が登場します。

ただしこちらの「仕事のできる自信満々オンナ風」とは

イメージがまったく違う。

艶っぽい仕上がりなんですよ、これが。

 

女性読者の反応やいかに。(※)カバーの人物とはまったく無関係です。念のため。

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そして。

海のあしらわれた帯を外すと

このカバー、じつは印象がガラリと変わります。

 

まさにギリシャ語で言うアポクリファ。

これは「隠す、封印する」という意味の「クリファ」に

「取り除く」という接頭語「アポ」がついたもので

「隠されたものが明らかになる」ことを意味します。

 

しかるに「黙示録」を意味する言葉アポカリプス

このアポクリファが語源。

世界の未来をめぐって、隠された秘密が明かされるのが黙示録だからです。

 

さあ、『平和主義は貧困への道』には

いかなるアポクリファが待っているか。

はたしてそれは、日本のアポカリプスを意味するのか?!

 

・・・帯をほどいたあと、

自信満々オンナがどう変貌するかは

発売日まで内緒にしておきましょう。

 

とはいえこのカバーが

本書の複雑な内容について

説明的になることなく、みごとな視覚的表現を与えていることは

自信をもって断言できます。

 

『平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路』、

ご期待下さい!!

ご予約はこちらをクリック!

 

・・・それにしても

この本のタイトルを略すと「平貧」になるのですが、

これこそ「平成」のいつわらざる実情だった気がしますね。

平は平でも、成功せずに貧困化したのさ!!

 

今年の秋の合い言葉は「平成から平貧へ」だ!!

チラシ画像

 ご予約はこちらをクリック。

 

余談ながら、

このカバーデザインを最初に目にしたとき、

脳裏をよぎった曲があります。

 

1984年のアメリカ映画『クライム・オブ・パッション』(ケン・ラッセル監督)の主題歌

「IT’S A LOVELY LIFE」(ああ素晴らしき人生)。 

 

アメリカ人のライフスタイルを痛烈に風刺した作品ですが、

平成日本はどんどんアメリカ化を強めていったわけですから、

「IT’S A LOVELY LIFE」、今やわが国にもピッタリ当てはまるでしょう。

 興味のわいた方はこちら。

 

それはともかく。

 

『英語化は愚民化』の著者である

わが友・施光恒さんが聞いたら

ひっくり返りそうなニュースが飛び込んできました。

なんと台湾が、英語を中国語と並ぶ第二公用語にするというのです!

 

「流されやすいのは日本人ではなかったのか!」(※)個人の感想です。

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これを報じたのは

フォーカス台湾ニュースチャンネル

香港フリープレス(HKFP)ですが

内容には多少の違いがあります。

 

もっとも基本は同じ。

台湾(中華民国)の行政院長、

つまりわが国で言えば首相にあたる賴清徳(ウィリアム・ライ)

英語の公用語化に踏み切る方針を宣言したのです。

 

何が違うかというと

フォーカス台湾では賴院長が

「来年、英語の公用語化に向けた明確な目標を設定する」

と宣言したことになっているのにたいし、

香港フリープレスでは

「来年、英語を公用語化する」

となっていること。

 

フォーカス台湾の記事はこちら

香港フリープレスの記事はこちら。

 

記事を読んだかぎりでは

香港フリープレスが勘違いをやらかした感が濃厚ですが

台湾政府が英語公用語化の方針を掲げている点は変わりません。

 

賴院長は昨年暮、台湾の教育部(つまり向こうの文科省)に

「英語公用語化推進委員会」の設置を指示。

委員会は6月、第一次報告書を提出、

8月末〜9月はじめには、第二次(最終)報告書を出すそうです。

 

賴さんは2010年〜2017年にかけて

台南市の市長を務めていたとのことですが

そこでも英語化推進の先頭に立っていたらしい。

 

今年4月まで教育部長(=大臣)を務めた潘文忠さんいわく。

英語ができるようになったから、即、国際競争力が高まるとは言えない。

しかし正確な情報を迅速に手に入れたり、

国際的な場で実力をアピールしたり

議論をするうえでは有利に働く。

英語の公用語化は若い人々に、より多くのチャンスを与えるのだ。

次の世代のためにやらねばならないことだよ。

 

ちなみに英語公用語化に向けた政策としては

中国語・英語のバイリンガル・スクールを全国規模で設け、

早期からの英語教育を始めるという方法が検討されているとか。

 

台湾では

中国語、台湾語、客家語、台湾原住民諸言語など

数多くの言葉が使われています。

 

香港フリープレスによれば

家庭内で話す人の比率H

中国語(北京語)  83.5%

台湾語       81.9%

客家語       6.6%

原住民言語     1.4%

とのこと。

中国語と台湾語の両方できる人が大半なのですね。

 

ところが英語となると、

EF(エデュケーション・ファースト)という機関の

ENGLISH PROFICIENCY INDEX(英語能力指標)

英語を公用語としていない80ヶ国中40位。

日本は37位ですが、とまれパッとしません。

関連ページはこちら。

 

ハーバード大で修士号を取っている賴さんとしては

これを変えたいのです。

 

いわく。

文化がわれわれの根っこなら、

言葉はわれわれの道具だ。

何なら、歩くための足と思ってもらってもいい。

英語ができないと、国際競争で優位に立てないんだよ。

 

とはいえ台湾が英語公用語化を進めるのには

国際競争力を高めるという

表向きの理由とはべつの動機もありそう。

つまり中国の覇権志向への対応です。

 

英語を公用語にすれば、アメリカとの関係を強化しやすい。

つまりは言葉の力を使って、

中国に飲み込まれるのを阻止しようと試みているのではないか。

 

だとしても、英語を公用語に加えることは

国のあり方、

あるいは国民のアイデンティティを変えてしまう危険を伴う。

英字紙「タイペイ・タイムズ」の社説はこう警告したそうです。

 

国際競争力は大事だ。

だが個人や国家が尊厳を維持するには

土着のアイデンティティ、文化、伝統といったものも不可欠だ。

とくにわが国はほんの数十年前、

権威主義支配と文化帝国主義から解放されたばかりではないか。

 

最後の箇所は、

1947年から1987年までつづいた国民党の戒厳令統治下、

中国語が強要され、台湾語が弾圧されたことを指します。

 

とはいえ中国の動きを牽制するには

英語化の推進によって

「脱中入米」を進めるしかないかも知れない。

台湾の英語化をめぐる話は

こう考えるとなかなか複雑であり、

「英語化は文化の破壊」と言うだけではすまされないものを

はらんでいる気がします。

 

そして日本にとっても、これは他人事ではない。

 

英語化推進の勢いがわが国でもさかんなのは

施さんが著書で指摘したとおりですが

今後、中国(人)の存在が大きく意識されるようになってゆけば

中国語化の推進だって始まるのではないでしょうか。

 

8月27日の記事

「廃業するか、中国人に買われるか、それが問題だ。」

で述べたように

2020年代、わが国の中小企業はどんどん中国人に買収される可能性が高いのですぞ。

 

英中二ヶ国語が話せてこそグローバル人材!

若者は世界に羽ばたけ〜!!

 

そんなスローガンが叫ばれるのも、そう遠い先ではないかも知れません。

 

「落ちるかどうかじゃないんだ、どこまで落ちるかなんだ」(※)個人の感想です。

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