おなじみ日本文化チャンネル桜の番組

「闘論! 倒論! 討論!」に出ます。

 

テーマはこちら。

どこまで自立したか? 日本。

 

本日の20:00〜23:00に放送され、

その後ネット配信されます。

番組表はこちらを。

 

パネリストは以下の通り。

小堀桂一郎

古森義久

西岡力

用田和仁(元陸上自衛隊西部方面総監)

佐藤健志

 

わが国がどこまで自立したかというのは

じつに重要、

かつタイムリーなテーマ。

 

もっとも

国が自立しているとは、具体的にどういう状態を指すのか

あるいは

いかなる条件をクリアーすれば、日本は自立していると見なしうるのか

という根本の点について

明確な定義をしている人ばかりではなかっため、

内容が今ひとつシャープになりきれなかった感はあるものの、

なかなか面白い討論になったと思いますよ。

 

とくに注目したいのは

「敵への心理的依存」(Ⓒ平松禎史)ならぬ

「危機への心理的依存」ともいうべきものが

端々に見え隠れしていたこと。

 

具体的に定義すればこうなります。

日本が何らかの危機にあると位置づけたうえで

その危機への対処こそ

唯一最大の重要事項であると見なすことを

自分の主張の正しさの基盤としたがる姿勢。

 

この姿勢が便利なのは、

現実的な態度という印象を与えやすいうえ、

より根の深い問題や

自分にとって都合の悪い点についても

「今、そんなことを論じて何になる!」と、

堂々とごまかせるところ。

 

福田恆存さんの名言ではありませんが、

ひたすら現実主義に徹しようとすることは、

それ自体がしばしば現実逃避なのです。

現実から逃避するのではなく、

本質的な問題から目をそらすべく現実へと逃避するわけですな。

 

そして平松テーゼⒸが示すとおり、

このような姿勢を取る者は

日本がつねに危機的状態に陥っていることを

ひそかに望みだします。

 

そりゃそうでしょう。

危機が去ってしまったら、

自分の正しさも揺らいで、ボロが出るんですから。

 

そしてこの矛盾から目をそらすには

当然・・・(その先はお分かりですね)。

 

たとえば番組では

安全保障面での自立をとりあえず追求しようとすると

かえって対米従属が深まりかねないという点に関連して

占領で日本を骨抜きにしようとしたはずのアメリカは

じつは戦争末期から

真の敵はソ連率いる国際共産主義であると悟り、

日本への攻撃を後悔していた

という趣旨の認識が披露されました。

 

そのような側面もなかったわけではないでしょう。

ただし、そこまで分かっていたのなら

なんで憲法九条なんぞ押しつけたんですかね?

共産主義への防波堤として、日本の使い勝手が悪くなるじゃないですか。

後悔もほどほどと言わねばなりません。

 

さらに

日本が自立する現実的な方法は

アメリカに圧力をかけてもらうことだ

という、じつに興味深い主張も。

 

自立は「みずから立つ」から自立なのであって、

「立て」という圧力のもとで立つのは

「立たされる」だけにすぎないのですが

現在の危機的状況を思えば、それも仕方ないらしいのです。

 

W(^_^)W\(^O^)/いやあ、危機って便利だなあ!!\(^O^)/W(^_^)W

 

だ・か・ら

『右の売国、左の亡国』と言うのですが

そのあたりも含めて

見応えがあると思いますよ!

 

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3月18日の

「世界の今、そしてこれから〜西部邁氏を囲んで」に続いて

水島社長がこの本を

しっかり自分の前に飾ってくれたのも、

このような状況を思えば

無理からぬことと言えるでしょう。

 

他のパネリストの本も飾られていましたが

中央はこれでしたからね。

 

ちなみに社長は収録後、

討論内容について非常に面白いコメントもしたのですが

この話題はいずれまた。

 

敗戦から70年あまり、日本は対米依存からどこまで自立したか?

そして保守派は、危機への心理的依存という安易な道から自立できるか?

ぜひご覧下さい。

ではでは♬(^_^)♬