昨年9月、

国連総会で演説した安倍総理は

北朝鮮問題について

必要なのは対話ではない。圧力だ

と強調しました。

関連記事はこちら。

 

今年の1月26日にも

参院本会議の代表質問において

以下のように発言。

 

平昌五輪の成功に向けて最近、

南北間で対話が行われていることは評価するが、

その間も北朝鮮は核・ミサイル開発を継続している。

 

北朝鮮が非核化の約束をほごにして、

核・ミサイル開発を進めてきた経緯を踏まえれば、

対話のための対話では意味がない。

関連記事はこちら。

 

さすが、ブレない安倍総理!!

 

ならば

朝鮮半島の非核化を話し合う前提のもと、

米朝首脳会談が開催される運びになったり

一足先に開かれた

中朝首脳会談において

金正恩と習近平が

非核化の実現で一致したりしたところで

あわてる理由は何もありません。

 

北朝鮮には

非核化の約束をほごにして、

核・ミサイル開発を進めてきた経緯

があるのですから、

どちらの会談も対話のための対話にすぎず、

総理の論理にしたがうかぎり無意味。

 

米朝首脳会談決定の際も

中朝首脳会談の際も

日本は蚊帳の外という形になりましたが

どうせ無意味(なはず)なのですから

ンなこと、気にするいわれはありません。

どっしり構えていればよろしい。

 

ところが総理、

どういうわけか

日朝首脳会談をやりたくなっている模様。

3月26日の参院予算委での発言によれば

北朝鮮との間では

北京の大使館ルートなど

さまざまな手段を通じてやりとりを行ってきている

のだそうです。

関連記事はこちら。

 

え?

対話のための対話は意味がないんでしょう?

ゆえに、必要なのは対話ではなく圧力じゃなかったはずでは。

 

いや、3月26日の段階でも

話し合いのための話し合いは意味がない

とは仰っているようです。

 

しかし記事を見ると、

ニュアンスがいつの間にか変わっている。

どうぞ。

 

(総理は)「話し合いのための話し合いは意味がない」とも語り、

日朝首脳会談は日本人の拉致問題などの解決に向けた

具体的な動きが前提になるとの認識も重ねて示した。

 

拉致問題などの解決?!

 

こう言っては何ですが

朝鮮半島には核戦争の危機があったはず。

で、有事の際には

日本も核攻撃を受ける危険があったはずです。

 

にもかかわらず、

日朝首脳会談が「話し合いのための話し合い」にならないための前提とは

半島の非核化ではなく

拉致問題などの解決に向けた具体的な動きらしい。

 

・・・スゴいなあ。

じつにスゴい。

 

アメリカも中国も、そりゃ、日本を蚊帳の外に追いやりたくなりますよ。

ここまで発想がズレていたら

相手にしたところで始まらんでしょうに。

 

W(^_^)W\(^O^)/だから日本は宇宙のジョーク、あっソレ!\(^O^)/W(^_^)W

 

ついでに

対話なんて無意味だ、ムダだ

とさんざん強調してきたあとで

やっぱり対話しよう

などと言い出すのは

ぶっちゃけ、それ自体が敗北宣言にひとしい。

 

北朝鮮としては

攻撃能力もないくせに、アメリカに迎合して虚勢を張るからだ。ザマみれ!

と嘲笑したくなるところでしょう。

 

とうわけで、こちらをどうぞ。

 

 北朝鮮、このタイミングで「森友」あげつらう 安倍政権は「退陣直前」と論評

(JーCASTニュース、3月29日配信)

 

北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩委員長が

電撃訪中で南北・米朝首脳会談の地ならしを進める中、

党機関紙の労働新聞は日本に批判的な論調を展開している。

 

この記事は29日付の「労働新聞」に、

ラ・ソルハなる人物の名義で掲載されたもの。

 

日本が米国や韓国にたいし、

首脳会談で拉致問題を取り上げてほしいと求めていることについて

「他人に食い下がって自分の利をむさぼるのに長けている

日本の反動層ならではの意地悪な妄動」

と罵倒したあと、

こう続けたそうです。

 

安倍一味が反共和国対決(注:北朝鮮への圧力路線)にしがみついているのには別の理由がある。

最近安倍は森友学園の問題をはじめとする

超大型不正スキャンダル事件で再び行き詰まり、文字通り退陣直前の状況に置かれている。

 

つまりは安倍内閣、

政権崩壊の危機を逃れるため

北朝鮮をダシにしているという次第。

 

まあ、米中の双方から取り残され

外交で大コケする危機を逃れるためという側面のほうが

強いとは思いますが

まったく一理ないとまでは言い切れません。

 

で、結論はこうなっています。

(世界の)大勢に逆行して対決に狂奔する者は、永遠に平壌の敷居をまたげなくなるであろ

元の記事はこちら。

 

対話のための対話は意味がないんだろう?

それでなお、偉大なる指導者同志様と

会って話をさせていただきたいと言うのなら

よっぽど態度良くしないとダメだぜ。

対話のための対話じゃ、こちらも意味がないからな。

 

要はそういう話。

 

完璧に足下を見られたあげく

コケにされていると言わねばなりません。

 

だいたい日朝首脳会談については

外務省関係者からも

こんなコメントが出たようなのです。

 

(やるとしたところで)南北、米朝首脳会談後の話で、

ほとんど夢物語のレベル。

省内で“窮地の安倍さんを救ってやろう”というムードは今となっては皆無。

元の記事はこちら。

 

こう言っては何ですが

わが国の政治はしばらく、

森友学園関連の文書改ざん問題に

こだわりつづけるのがお似合いじゃないでしょうか。

 

理由は以下の通り。

1)たかが10億円程度の国有地払い下げをめぐる話を

ここまでこじらせてしまう内閣が

北朝鮮問題やデフレ脱却などといった

ずっと難しい課題に立ち向かえるわけがない。

 

2)ただし公文書改ざん問題が持つ意味合いは重大である。

総理や官邸が関与していたのなら、安倍内閣は信用できないことになるし、

財務省理財局が勝手にやったのなら、官僚機構が信用できないことになるのだ。

どちらに転んだところで、北朝鮮問題やデフレ脱却などといった・・・(以下略)

 

3)しかも前項の問題にたいする認識がおかしい。

内閣が信用できないだけなら、内閣が交代すればそれで済む。

だが官僚機構が信用できないとしても、官僚機構の交代は不可能。

つまり「財務省理財局が勝手にやった」というシナリオのほうが

「総理や官邸が関与していた」というシナリオよりも

よほど深刻な意味合いを持っているのだ!

 

ところが政府・与党では、

佐川宣寿・前国税庁長官が「総理夫妻や官邸の関与はなかった」という旨を証言したことをもって

この問題にカタがついたかのごとく見なす傾向が強い。

そこまで認識がズレているようでは、北朝鮮問題やデフレ脱却などといった・・・(以下略)

 

昨年4月7日の記事

「スキャンダルで騒いでいるうちが華の日本政治」でも書いたとおり

内政・外交ともに難題が山積していようが

わが国の政治のレベルを考えれば

森友問題でもめる程度がお似合いという話であります。

 

総理の盟友・麻生太郎財相は3月29日、

参院の財政金融委で

森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル

という旨を発言して批判され、

翌30日の同委員会では

公文書を書き換える話は誠にゆゆしきことで遺憾の極み。軽んじているつもりは全くない。

そういう印象を与えたのであれば訂正する。

森友と比較したのがけしからんという点については、謝罪させて頂きたい

と釈明するハメとなりました。

関連記事はこちら。

および、こちら。

 

麻生大臣の発言には

事実誤認が多々あったと指摘されていますが、

森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本の新聞のレベル

という主張それ自体については

私は必ずしも間違っていると思いません。

 

ただしそれは

内政や外交の諸問題について

経世済民をきっちり達成できる力量や見識があるとは思えず

しょせん森友程度の話で騒ぐのがお似合いとしか言いようがないのが

日本の政治のレベル

という冷厳なる事実の反映なのです。

 

つまり麻生発言の問題は

森友とTPP11を比較したことにあるのではなく

政治のレベルと新聞のレベルの同一性を比較しなかったことにあると言えるでしょう。

 

けれども、こういう話にはまったくならない。

よってわが国は

ガラパゴス的お花畑であろうとなかろうと

やはり森友レベルの問題で騒ぐのが似合っているのであります。

 

(↓)♬日本は沈む〜よ〜、ど〜こ〜までも〜♬

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