白人至上主義者といわれるスティーブ・バノン氏を
主席戦略官兼上級顧問に指名したり、
台湾の蔡英文総統と電話で会談して
中国がそれに厳重抗議すると
逆に中国をこき下ろすツイートストーム(連続投稿)に出たりと、
ドナルド・トランプ次期アメリカ大統領は
あいかわらず世を騒がせています。
そんな中、
ツイッターで面白い投稿を見つけました。
ツイートの主は
アメリカの女性ジャーナリスト・著述家の
サマー・ブレナンさん。
プロフィールによれば
国連で軍縮と国際安全保障に関する仕事をしたり、
ニューヨーク大学でジャーナリズムの客員教授となったこともあるようです。
ついでに言うとプロフィールの最後に
#StillWithHer(今でもヒラリー支持)
というハッシュタグをつけていますので
むろん反トランプ派。
で、トランプが蔡総統と電話会談した翌日、
ブレナンさんはこんなツイートをしたんですね。
Hmm. It’s almost like Trump is an agent
sent to wreak havoc and sow discord,
rather than a legitimately elected politician wanting to lead.
あのさ、トランプって
選挙で正当に選ばれ、国を率いようとしている人物というより
地上に戦乱を引き起こし、
不和の種子を撒くよう送りこまれた使徒という感じね、ほとんど。
しかるにこの文章を見たとき
ある超有名な人物の言葉が脳裏をよぎったのですよ。
すなわち・・・
私が地上に平和をもたらしに来た、
などと思ってはならぬ。
平和の使徒ではなく、剣の使徒なのだ。
私は人々を敵対させるために来た。
息子をその父にたいして、
娘をその母にたいして、
嫁を姑にたいして。
そなたたちの敵は、同じ屋根の下にいるのだ。
(マタイ福音書、第10章34〜36節。英語版より拙訳)
・・・お分かりですね。
イエス・キリストです。
ドナルド・トランプが
地上に戦乱を引き起こし、
不和の種子を撒くよう送りこまれた使徒のように見えるという
ブレナンさんの主張が正しいとすれば
それはトランプについて何を意味するのでしょう?
というわけで、
ブレナンさんにこうツイートしました。
“Do not suppose that I have come to bring peace on the earth.”
–Matthew 10:34.
Could it be…?
「私が地上に平和をもたらしに来た、などと思ってはならぬ」
──マタイ福音書第10章34節。
これは、ことによると・・・?
するとしばらくして、
ブレナンさんは以下のようにツイート。
(she tweets cattily with no actual knowledge
and should therefore not be targeted by scary people)
(この女性は本当は何も知らないまま
意地悪なツイートをしているだけです。
よって、コワい人々からのツッコミはご遠慮下さい)
@ツイートではなかったので
私宛のものかどうかは分かりませんが
先方の意向を尊重し
こちらのツイートは削除してさしあげました。
とはいえイエス・キリストが
「平和の君」どころか
実際には武装ゲリラのリーダーに近い人物だったかも知れないことは
アメリカの有名な文化人類学者
マーヴィン・ハリスさんなどによっても指摘されています。
ハリスさん、
これを「戦闘救世主」(ミリタリー・メシア)と呼ぶのですが
もしドナルド・トランプが
そういう意味における救世主だったらどうします?
ではでは♬(^_^)♬
(↓)この古典にしたところで、サブタイトル通り、強い宗教性を帯びています。
15 comments
shun says:
12月 6, 2016
トランプって結局世界に
不和と争いだけ残してやめていくような・・なんかそんな感じがしますね。
ところで日本人でも妙にトランプを支持してる人たちがいますが
あれは何なんでしょうね?
アメリカの超富裕層を温存したまま
低所得層を引き上げようっていうのがトランプの目的であって
まさにアメリカファーストであって
反グローバリズム・反ウォール街では決してないと思うのですが。
トランプ支持の日本人の皆さま、勘違いされてませんか?
あるべるちーぬ says:
12月 6, 2016
トランプはアメリカ草の根運動の人々にとって最後のシ者なのです
suppadaka says:
12月 6, 2016
僕は “トランプ当選” の報を聞いて、
マジでビックリ!!しましたよwww!!!!!。
(我が国にとって)彼の当選が良い悪いの、
如何斯うのという考え、では無く。
純粋に、
「案外、民意って反映されるのね..ww」と、
感動したのです。
正直に言って『嬉しかった』のです。
心が “凛っ….” と引き締まったのです….. 。
何かしらの戦(イクサ)の鞘鳴り??を、
明確に感じたのです。
佐藤健志さんも仰られてましたが、
「創り込まれた舞台セットの、裏に貼られた新聞紙やチラシ」が、
白日の下に晒されたっ!!! 、と、感じたのです。
SATOKENJI says:
12月 6, 2016
ただしトランプと民意との関係も微妙なのです。
詳細はこちらを。
「反グローバリズムはキレイゴトにあらず」
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2016/11/23/sato-103/
マゼラン星人二代目 says:
12月 6, 2016
a)
>白人至上主義者
>中国をこき下ろすツイートストーム
b)
>息子をその父にたいして、
>娘をその母にたいして、
>嫁を姑にたいして。
だから、国単位、民族単位、宗教単位での分裂しか思いおよばないヌルい考えの持ちぬしは、
結局のところ、偽メシアでしかない、というわけです。
tinman says:
12月 6, 2016
殺伐としたアメリカにトランプが!
イエス・キリストのAA<おれの名をいってみろ!!>
大文字でラオウ
いわゆる矛盾系AAを見たときのような気分です。
聖霊はあらはれたまへり、と言うにはあまりにも冒涜的に思われますが、
食えない神よりも話のわかる悪魔のほうがいいと思う人が増えて、
価値が転倒しつつあることを感じます。
GUY FAWKES says:
12月 6, 2016
今回のドナルド・トランプ=イエス・キリスト説は『震災ゴジラ!』に並ぶ現代ポップカルチャー分析の傑作である
『夢見られた近代』の「ビンラディン教」を彷彿とさせますね。
正に「世界内戦」の時代がいよいよをもって顕在化するのですな。
そして日本はいい様に利用され、無様に見棄てられるというハッピーエンド()が待っているのでしょう。
SATOKENJI says:
12月 6, 2016
コメントをちょっと編集しました。ご了承下さい。
TOMAS says:
12月 6, 2016
佐藤さんは、ヒラリー支持から、トランプ氏当選後、さらりとトランプ氏支持に回ったようですね(リベラルゆえに!?)。
それはともかく、最近佐藤さんが政治家だったら、誰にあたるのだろうと考えてみたところ、いましたいました!山本太郎!。国会質問での山本太郎の答弁の様子とチャンネル桜での佐藤さんの発言の様子が驚くほど似ています(勿論、佐藤さんの方がペーパー見ないのと国語力の点で格上です。よかったら、一度両者を比べて見てください。)
ここにトランプ氏を自由(リベラル)党の小沢一郎に重ね合わせれば、現状、山本太郎と小沢一郎は政治活動を共にしている点をみても、中々気になる組み合わせとはいえないでしょうか!?
SATOKENJI says:
12月 7, 2016
この記事のポイントは
トランプはキリストのような人物ではないのか
ではなく
キリストはトランプのような人物ではなかったのか
です。
tinman says:
12月 7, 2016
卵が先かニワトリが先か。
判じ絵指南、ありがとうございます。
言葉にできず矛盾していた気分がすっきりしました。
典型的キリスト像と先入観の拭いがたさは、
ブレナンさんのことを笑えませんね・・・
せい says:
12月 6, 2016
馬渕睦夫さんによれば、アメリカはネオコンなどの国際派から、軍関係者などのリアリストにパワーバランスがシフトして、現実路線で無用な混乱を起こす事はなくなり、かえって世界は安定するだろうとの事。理想主義を掲げたお花畑のアメリカの方が危ないという事ですね。
とはいえ、完全にウォール街の意向を無視すると暗殺されるので、最低限の配慮はするだろうとの事でした。ワシントン・コンセンサスを何とかしてくれると期待しつつ推移を見守ります。
せい says:
12月 6, 2016
それにしても、キリストに関するツッコミの怖がられよう、昔の日本での○○○○を彷彿とさせます。○○○○は怖くて書けません(笑)
福岡ワマツ says:
12月 7, 2016
「地上に戦乱を引き起こし、
不和の種子を撒くよう送りこまれた使徒という感じね、ほとんど。」(ブレナン氏)
ここで言われる使徒とは、
イラク侵略戦争によって中東を混乱させたU.S.Aのこと、という感じね、ほとんど。
そうすると、日本は、その従者という感じね、ほとんど。
玉田泰 says:
12月 11, 2016
トランプの傍若無人ぶりには、中国もビビったようですね。一つ前の自分の投稿から引用するなら駆け引きの通用しない「バカ正直」が一番手に負えないのかも知れません。
イエス・キリストには及ぶべきも無いでしょうが、トランプは本当に「ミリタリー・メシア」なのかも知れませんねw
大統領選でズタズタになった米国に如何に手を下すのか、見物です。