<画竜点睛>
事物の眼目となるところ。
物事を立派に完成させるための最後の仕上げ。
また、わずかなことで、全体がひきたつたとえ。
(広辞苑より)
梁という国の画家が
寺の壁に描いた白龍の絵に
晴(=瞳)を入れたところ、
にわかに風雲が起こり、
竜が天に昇ったという故事にちなむのだそうです。
しかるに、それがウルトラセブンとどう関係するのか。
前にもご紹介したとおり、
目下、JR東日本は東京を中心として
ウルトラマン・スタンプラリーを展開中。
私も何駅かでスタンプを押してきましたが、
そのうち、あることが気になってきました。
スタンプラリーの台紙に描かれたウルトラセブンの顔に
ちょっと違和感をおぼえたのです。
今ひとつ、表情に乏しい。
なぜだろう?
・・・ファンの人なら、上のクローズアップ画像で見当がつきますよね。
本当のウルトラセブンは、
左右の目に黒い点があるのです。
完全に真ん中ではなく、どちらも顔の中央寄りですが、それはともかく。
では、イラストのセブンにはなぜそれがないのか。
これも明らかでしょう。
問題の黒い点は、着ぐるみの中に入っている人が
(上西弘次さんといって、三船プロにいた殺陣専門の俳優だったそうです)
外を見るための覗き穴なのです。
目に点がない方が、宇宙人ウルトラセブンとしてはリアルだ。
そういう話になるでしょう。
けれどもあの点は、いわばセブンの瞳なんですよね。
理屈の上ではない方が正しいとしても、
目に点のないウルトラセブンはどうも味気ない。
ウルトラセブンの画竜点睛、
それは何と、
人間が中に入らねばならない必要性から
やむなく設けられた(であろう)覗き穴だったのです!
ちなみに初代ウルトラマンと、
「帰ってきたウルトラマン」ことウルトラマンジャックについても、
イラストでは覗き穴がなくなっていますが、
セブンの場合ほど気にはなりません。
セブンの覗き穴が目の中央近くにあったのにたいし、
マンとジャックの覗き穴は目の下側の縁にあって、
さほど際立っていないからでしょう。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
頓珍漢 says:
2月 2, 2015
最近、節穴の眼しか持っていないと思い込んでいる”高卒(昔の中卒程度)・プロレタリアン・俗人民族”の独り言です。
読んでから数時間後にこの覗き穴のことを考えていたら、
「あっ、今現在住んじょる情報世界自体が着ぐるみん中でしかねぇとかもしれん。覗き穴からしか見るこつができる範囲しか見えよらんとかもしれんっ。
見きらん範囲じゃ”七つの大罪(セブンに掛けただけです)”ば、屁ちも思わん輩がウヨウヨしよるとかもしれんっ」
(方言になってしもた、許してつかぁさい。(昨今は口にはしないのですけど))
そんなことを考えてしまい日常茶飯事がままならない、制御不能になる毎日です。
蛇足。(ラリー:指定されたコースを一定の条件のもとで長時間走る、自動車競技の一種。wiki.p.)
スタンプまでラリーさせられる昨今なんですね。
しかも経済界では一定条件なんて取っ払おうとしている・・・・事故増殖の未来。
イラストの右下にちょっこりとカネゴンが居るのが意味深です(と考えてしまう私はオカシイのでしょうか)。