『平和主義は貧困への道 または対米従属の爽快な末路』

プロモーション動画の全長版が配信されました!

 

発売から50日となりましたが、おかげさまで好調です。

COVER+OBI

まだ読んでいないあなたはこちらをクリック!

 

10月31日の記事では

前後編に分けたバージョンをご紹介しましたが、

これはもともと

2分40秒のまとまった作品としてつくられたもの。

 

冒頭のアニメーションから、

私の語り、

そして saya さんの「AMAZING GRACE」熱唱と続く流れも

いっそう堪能していただけるでしょう。

というわけで、こちらをどうぞ!

 

ちなみにKKベストセラーズのメルマガ

「BEST TIMES」でも

この動画が紹介されています。

それとは別に

『平和主義は貧困への道』についての

私のコメントも掲載されていますよ。

というわけで、こちらもどうぞ!

 

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さて。

 

先週は三橋貴明さん

日本経済動向塾で講演。

 

まず三橋さんの講義があり、

続いて私が講演したのですが

おかげさまで大好評でした。

 

ここで三橋さんが強調していたのは

消費増税と法人税減税は

どちらもデフレ化政策だという点。

 

前者は消費を冷え込ませ、

後者は利益を従業員に還元したり、

投資に回そうとする意欲を削ぐからです。

 

言い替えるとわが国政府は目下、

デフレ脱却を標榜しつつ

デフレ化政策を推進したがるという

認知的不協和に陥っていることに。

 

「どうもアウフヘーベンしきれない気が・・・」(※)個人の感想です。

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ついでに消費税は逆進性がある。

また企業の利益が従業員に還元されなければ、

豊かになるのは、もっぱら株主や経営者。

 

つまり消費増税と法人税減税は

ともに格差拡大政策となります。

 

デフレ化と格差拡大を推進する政府は

そんなに良い政府ですかね?

 

「落ちるかどうかじゃない、どこまで落ちるかなんだ」(※)個人の感想です。

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こんな傾向が続いたらどうなるか、

中間選挙直前のアメリカで

面白いレポートが公表されました。

 

題して、

THE OPPORTUNITY INDEX:  RANKING OPPORTUNITY IN METROPOLITAN AMERICA

(アメリカ人が豊かに暮らすチャンスはどれくらいか 都市部の「機会指数」をランキングする)

 

サード・ウェイと呼ばれるシンクタンク

(政治的には中道左派とか)が作成したものですが

10万人以上の雇用が存在するアメリカの都市

204箇所を対象に

報酬から見た仕事のクオリティと

生産年齢人口の就業率の両方から

「豊かに暮らせるチャンス」を指数化して

ランキングしてみたんですね。

元の記事はこちら。

USAトゥディの紹介記事はこちら。

 

まず仕事は、以下の四つに分類される。

 

1)貧窮職(HARDSHIP JOB)

子供のない独身の大人が、

基本的な生活水準を満たすに足るだけの報酬を出さないもの。

 

2)どうにか食える職(LIVING WAGE JOB)

子供のない独身の大人が

そこそこの生活水準を満たすに足る報酬を出すもの。

具体的には・・・

・誰かと寝室二つのアパートをシェアする

・健康保険に入れる

・節約しつつも、栄養バランスの取れた食事ができる

・貯蓄はできない

・旅行もできず、余分な娯楽費もない

 

3)中流職(MIDDLE CLASS JOB)

4人家族が中流の生活を送るうえで必要な費用の

少なくとも半分を負担できる報酬を出すもの。

(※)つまり夫婦共働きが前提。

具体的には・・・

・寝室が三つある家を借りられる

・節約せずに、栄養バランスの取れた食事ができる

・家族全体をカバーする健康保険に入れる

・子供を託児施設に預けることができる

・所得の5%を貯蓄する余裕がある

・予算1000ドル程度の旅行ができる

・娯楽費が年2300ドル程度ある

 

4)専門職(PROFESSIONAL JOB)

4人家族が中流としては快適な部類の暮らしを送るうえで

必要な費用の少なくとも75%を負担できる報酬を出すもの。

具体的には・・・

・寝室が四つある家を借りられる

・多少ぜいたくで、栄養バランスの取れた食事ができる

・家族全体をカバーする健康保険に入れる

・子供を託児施設に預けることができる

・所得の10%を貯蓄する余裕がある

・予算4000ドル程度の旅行ができる

・娯楽費が年5900ドル程度ある

 

地域によって生活に必要なコストが異なりますので

それぞれの職に該当する報酬がいくらかは一定ではありません。

 

ただし一番良い「専門職」でも

べらぼうに豊かというわけではないのは明らかでしょう。

 

「一億層中流」などと呼ばれた時代の日本

(1970年代半ば〜1990年代はじめ)なら

奥さんが専業主婦でも

「専門職」の生活水準を満たす家庭が

決して珍しくなかったはず。

 

「寝室四つ」というと豪邸のようですが

これだって三世代同居なら

夫婦の寝室+祖父母の寝室+子供部屋二つ

で四つですぞ。

(※)アメリカの場合、「祖父母の寝室」のかわりに

「客用の寝室」が想定されているものと思われます。

 

ついでにサード・ウェイの分類では

家を借りることが前提になっているものの

かつてのわが国の中流層は、働き手一人で家を買えましたからね。

まあ、アメリカでもかつてはそうでしたが。

 

裏を返せば、

「貧窮職」はむろんのこと

「どうにか食える職」の生活ぶりだって

かなり厳しいはず。

 

ところがお立ち会い。

 

調査によると、

アメリカ全体で

中流以上の生活を支えてくれる職業は

全体の38%しかなかった!!

 

しかもそのうち23%は「中流職」。

「専門職」は15%しかありません。

 

逆に「どうにか食える職」は32%。

「貧窮職」は30%。

 

報告書いわく。

これが意味しているのは

多くの人々が

生活を豊かにしたければ

どこかで何かを切り詰めねばならない

状況に置かれているということだ。

 

狭く小さな家に住むとか、

週末も副業にいそしむとか、

長距離通勤に耐えるとか、

子供をつくらないとか、

旅行に行かないとか、

老後のための貯蓄を延期するとか。

 

「どうにか食える職」や

「貧窮職」に属する人々の中にも

いわゆる「その日暮らし」はしておらず、

自分は中流だと思っている人がいるだろう。

しかし副業でも持たないかぎり、

彼らが中流の暮らしをするには

何かを犠牲にするか、

行政の支援を受ける必要があるはずだ。

 

アメリカの経済は、

今、リーマン・ショックいらい最高の状態にあるとか。

しかし、実情はこうなのです。

 

ちなみにサード・ウェイによると

豊かに暮らせるチャンスが最も低い都市は

南部に集中しているとか。

 

また東西両沿岸の都市は

繁栄しているように見えるし、

実際に成長産業も多いものの

生活費(わけても住居費)が非常に高いせいで

豊かに暮らせるチャンスはあんがいに低いとのこと。

 

そしてマイノリティの多い都市は

豊かに暮らせるチャンスが低い傾向が強いそうです。

 

報告書をまとめたジム・ケスラーさんいわく。

わが国では「チャンスの危機」が生じている。

景気回復が続き、失業率が低いのに

経済的な不安を抱える勤労者が多いのはそのためだ。

そして、ずばり言ってしまえば

政治が安定しないのもそのせいだと思う。

 

すなわち社会が安定するには

経済が拡大するだけでなく、

その成果が多くの人々に行き渡り、

努力すれば豊かに暮らせるチャンスをつかめるという実感が

広まっていなければならないのです。

 

というか、それこそがアメリカン・ドリームの本質だったはずではありませんか。

 

言い替えれば

経済の拡大を阻害するデフレ化政策や

格差の拡大につながる政策は

社会の安定を突き崩しかねない危険なもの。

 

ところがわが国政府は

デフレ化と格差拡大につながる政策を

絶賛推進中なのですよ!!!

 

♬だから日本は宇宙のジョーク、あっソレ♬

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しかも移民・・・

じゃなかった外国人労働力の受け入れを大幅に増やすことで

みずからマイノリティの数を増やそうと腐心する始末。

 

この国の政府は、経世済民を真面目に実現する気があるのか?!

 

(※)記事の内容と直接の関係はありません。

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中間選挙の結果がどうであれ

これ以上、社会のアメリカ化など進めてはならない。

USJTAなど、もってのほか!

というのが、本日の結論であります。

 

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ではでは♬(^_^)♬