昨日、4月28日をもって
日本は独立回復から64年となりました。
ただし現在、
この国のあり方は
いよいよもって大きく変わろうとしているようです。
なにせ自民党の「労働力確保に関する特命委員会」が
外国人労働者の受け入れ推進について
連休明けにも提言をまとめる模様。
これについては
「移民政策ではない」と明記されるそうですが
じつはこの委員会、
「移民」という言葉について
独自の定義を用意しています。
すなわち、
「入国の時から永住を許可されて入国する人」。
「日本入国時に滞在の期間が決まっているかどうか」を
移民かどうかの判断基準とするという話も出ています。
〈いつまでに出国する〉という期限が決まっていれば、移民ではないということらしい。
「移民」に関して最も引き合いに出される定義
(完全に確立された定義はまだ存在しないそうです)は
1997年の国連事務総長報告書に記載された
「通常の居住地以外の国に移動し、少なくとも12ヶ月間当該国に居住する人のこと」
だということなので
特命委員会の定義はかなり甘い。
しかもですな。
上記記事によれば
日本滞在中に期間の更新や永住権取得の可能性も残すとのこと。
となると
入国の時点で永住が許可されていなかったり、
出国期限が定められてさえいれば
その後、永住が許可されたり
期限がどんどん延長されても
それは移民ではない、ということですな?
じつに便利な定義ではありませんか。
ついでに永住権取得までの在留期間を世界最短にする
などという主張まで出ているのですから
これはつまり
移民という言葉を使わずに移民政策を推進するもの
と見なさざるをえないでしょう。
なんというか、
絵に描いたようなBAD(ビー・エー・ディー)です。
ちなみにBADについては
3月4日の記事
「戦後脱却こぼれ話(3) 恐るべきBAD(ビー・エー・ディー)」をどうぞ。
・・・ のみならず!
ここにきて、
驚くべき未確認情報が入ってきました。
今後、「移民」という言葉については
使用を控えるどころか実質的に廃止、
かわりに 「E民」という新しい言葉を導入する計画があるとか。
ちなみに「E民」の定義としては
以下の案が有力とのことです。
日本で暮らすにふさわしい「いい人」すべて。
あくまで未確認情報なので
真偽のほどは分かりません。
ただしモルガン・スタンレーMUFG証券チーフ・アナリストである
ロバート・フェルドマン氏によれば
「日本政府は、実質的な移民政策に向かっている。
『移民』という言葉には慎重だが、
優良な住民となる可能性の高い、定住を希望する外国人を受け入れたいと思っている」
とのことです。
優良な住民となる可能性の高い、定住を希望する外国人。
これって、「E民」の定義とほとんど変わらないのでは?
ついでに「『移民』という言葉には慎重」というくだりも意味深長です。
ではでは♬(^_^)♬
1 comment
Guy Fawkes says:
4月 29, 2016
保守政党である筈の自民党が低賃金労働者として利用できなくなった「日本人」の代わりに
「外国人」を「活用」しようとしている。
一方でこの案件について、野党は安保法制の様に声高に批判する事ができない。
特に民進党は消費税増税以上に茶を濁さざるを得ない。
何故か?彼らは安倍政権を「排外主義的ネット右翼政権だ!」と揶揄する程、建前では人権や平等を重んじている以上は
日本人の失業の後釜に外国人が入ってきてもそれを批判できない、若しくは積極的に見過ごしている。
与野党共に多文化主義のキッチュに嵌ったのである。
外国人労働者ないしは移民問題にも日本は重大なパラドックスを抱えている様でなりません。